看護師の人手不足は、医療現場における深刻な課題の一つです。
看護師の離職率は高く、地域によっては新規の看護師の確保も困難でしょう。このような状況において、IT化は看護師の負担を軽減し、効率的な業務遂行を支援できるシステムとして注目が高まっています。
IT化とは、情報技術を利用して、情報の収集や分析、伝達管理などを行うことです。IT化は様々な分野で進んでおり、医療分野でも多くの事例が見られます。例えば、電子カルテやオンライン診療などが挙げられるでしょう。
IT化と似た言葉にICT化がありますが、両者の概念は異なります。ICT化は情報技術に加えて、コミュニケーション技術(通信・ネットワーク)を含めたものです。IT化とICT化は相互に関連し合っていますが、IT化は情報の処理や活用に重点を置き、ICT化は情報の伝達や交流に重点を置くという違いがあります。
看護の分野においても、IT化は多くのメリットが考えられます。
具体的な活用例としては、電子カルテやスマートフォンを使って紙ベースの作業から解放されることが一つ。また、ウェアラブルデバイスやセンサーを使えば、定期的な巡回や観察から解放されるでしょう。人工知能やロボットを使うと、細かな対応から解放されることなどが挙げられます。
IT化のみで看護師の人手不足解消を解決できるわけではありませんが、看護師の負担を軽減することによって配置人数が少なく済んだり、看護師の志望者が増えたりすることが期待されているのです。